私は、人と話をするときに「話し合い」ができることって、かなり大事だと思っている。
仕事でも、恋愛でも、夫婦でも、友人でも。
人と関わっていれば、意見が合わないことなんて普通にある。
むしろ、ずっと意見が同じ人なんてほとんどいない。
だからこそ大事なのは、
「意見が合うこと」ではなく、
「意見が合わないときに、どう話すか」
なんじゃないかなと思う。
そもそも「話し合い」って何のためにするのか
話し合いというと、
自分の意見を伝えること。
相手の意見を聞くこと。
お互いが納得する答えを出すこと。
そんなイメージがあると思う。
でも私は、話し合いの目的は、
「どちらが正しいかを決めること」
ではないと思っている。
話し合いの目的は、
「お互いが何を考えているのかを知って、問題をどうするかを一緒に考えること」
なんじゃないかなと思う。
だから、最初から
「私は正しい。あなたが間違っている」
という状態で話し始めたら、もう話し合いではなくなってしまう。
ただの勝ち負けになる。
話し合いができない人には、いくつか特徴がある
もちろん、人によって理由は違う。
でも、話し合いをしていると、
「この人とは話が進まないな」
と感じるパターンがある。
例えば、
・質問に答えず、別の話を始める
・自分が責められたと思うと、相手の悪いところを探し始める
・「でも」「だって」「そっちだって」で返す
・過去の話を持ち出して、今の問題から離れていく
・論点ではなく、言い方や態度だけを問題にする
・自分の話はするけど、相手の話を聞かない
・結論を出すことより、自分の正しさを証明しようとする
・「もういい」「分かった」で会話を終わらせる
・相手が何を聞いているのかを理解しようとしない
こういうことが続くと、会話が前に進まない。
私はこれを、
「キャッチボールじゃなくて壁打ち」
と感じることがある(笑)
こっちはボールを投げているのに、返ってくるのは別のボール。
そしてまた、それに答える。
するとまた別の話になる。
最初に何を話していたのか、分からなくなる。
「論点をズラす」とはどういうことなのか
例えば、
「今回の約束を守れなかったことについて、どう思ってる?」
と聞いたとする。
それに対して、
「でも、前にあなたも約束を破ったよね」
と返ってきたらどうだろう。
もちろん、過去の出来事を話すこと自体が悪いわけじゃない。
でも、それは今聞いている質問の答えではない。
今の問題について話しているのに、別の問題を持ち出してしまう。
これが続くと、いつの間にか、
「約束を守らなかったこと」
ではなく、
「お互いに過去に何をしたか」
の話になってしまう。
そして最終的には、
「どっちが悪いの?」
という勝負になる。
これでは、問題そのものが解決しない。
論点をズラす人は、必ずしも「悪意」があるわけではない
ここは大事だと思う。
論点をズラす人が、必ずしも相手を言い負かそうとしているとは限らない。
自分を責められているように感じてしまう人もいる。
自分の非を認めることが苦手な人もいる。
怒られることや否定されることが怖くて、防御反応として別の話を持ち出してしまう人もいる。
「自分が悪い」と認めた瞬間に、
「全部自分が悪いことになる」
と思ってしまう人もいる。
だから、
「論点をズラす=性格が悪い」
と決めつけるのではなく、
「なぜ、この人は今この話から逃げているんだろう」
と考えることも必要だと思う。
ただし、理由が分かったとしても、
話し合いが成立しない状態をそのままにしていいわけではない。
「でも、あなたも」は、話し合いを止めやすい
私自身も、これをやってしまうことがある。
自分が何か言われたとき、
「でも、あなたもこうだったじゃん」
と言いたくなる。
だって、こっちにも言いたいことがあるから。
でも、それは別の話。
相手の問題を話しているなら、まず相手の問題について話す。
そのあとで、
「じゃあ、私のことについても話したい」
でいい。
順番を分けるだけで、かなり話しやすくなる。
「あなたも悪い」
を先に出してしまうと、
「いや、そっちのほうが悪い」
という話になりやすい。
そして、気づけば問題解決ではなく、罪の押し付け合いになる。
話し合いができる人は、「聞かれたこと」に答える
私は、これがかなり大事だと思っている。
例えば、
「どう思った?」
と聞かれたら、
「私はこう思った」
と答える。
「どうしてそうしたの?」
と聞かれたら、
「こういう理由だった」
と答える。
それから、
「私はこう思うけど、あなたは?」
と返す。
それだけでも、かなり違う。
もちろん、すぐ答えられないこともある。
そのときは、
「今すぐ答えが出ないから、少し考えたい」
でいい。
分からないなら、
「分からない」
でもいい。
大事なのは、
質問に対して別の話を返さないこと。
そして、相手の話を聞いたうえで、自分の意見を返すこと。
これが会話の基本的なキャッチボールなんだと思う。
「相手の意見を理解する」と「同意する」は違う
話し合いが苦手な人の中には、
「相手の意見を理解したら、負けになる」
と思っているように見えることがある。
でも、
「あなたがそう思った理由は分かった」
と、
「あなたの意見に賛成」
は全然違う。
私は、
「あなたはそう考えているんだね」
と言ったうえで、
「私はこう思う」
と言えばいいと思っている。
相手を理解することは、相手に従うことではない。
相手の立場に立って考えることについても、以前書いています。
相手の立場になって考えるということ
むしろ、理解したうえで自分の意見を伝えるほうが、ちゃんとした話し合いになる。
話し合いでは、「事実」と「感情」を分ける
これも意外と大事。
例えば、
「連絡がなかった」
というのは事実。
「大切にされていない気がした」
というのは感情。
「だから、もう信用できない」
というのは、その事実と感情から出てきた自分の判断。
これを全部一緒にしてしまうと、
「連絡しなかった=大切にしていない」
という決めつけになってしまう。
だから私は、
何が起きたのか。
自分はどう感じたのか。
それをどう受け取ったのか。
これからどうしたいのか。
この4つを分けて考えると、話しやすくなると思う。
「なんで?」だけでは、相手が防御的になることもある
私自身、昔はよく、
「なんで?」
と聞いていた。
なんでそうしたの?
なんで言わなかったの?
なんでできなかったの?
こっちは理由を知りたいだけでも、相手からすると、
「責められている」
と感じることがある。
だから、
「なんで?」ではなく、
「どういうふうに考えて、そうしたの?」
と聞くだけでも違う。
責めるためではなく、理解するために聞いていることが伝わりやすくなる。
もちろん、何をどう聞いても相手が話し合わない場合もある。
その場合は、聞き方だけが問題とは限らない。
話し合いが成立するためには、両方の人が必要
ここが一番大事だと思う。
話し合いって、一人ではできない。
どれだけ自分が冷静に話しても、
相手が聞く気がない。
質問に答えない。
論点を変える。
怒鳴る。
無視する。
話し合いそのものを拒否する。
そうなれば、成立しない。
だから、
「話し合いができないのは、私の伝え方が悪いからだ」
と全部自分の責任にしなくてもいい。
自分の伝え方を見直すことはできる。
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詳細を見るでも、相手にも「話し合う」という意思が必要。
これは仕事でも、恋愛でも、夫婦でも、友人でも同じだと思う。
それでも話し合いができないときは、「解決」より「境界線」
何度話しても論点がズレる。
何度説明しても話が戻る。
何を言っても「でもあなたも」と返される。
そんな状態なら、
「どうしたら相手を話し合える人に変えられるか」
ではなく、
「私はここからどうするか」
を考えたほうがいいこともある。
話し合いで解決できない問題を、
自分一人の努力で解決することはできないから。
「今日はここまでにする」
「今は話しても進まないから、時間を置く」
「この話については、これ以上は話さない」
という境界線を作ることも、話し合いの一部だと思う。
話し合いは、「勝つこと」ではない
私は、話し合いって、
「自分の意見を通すこと」
でも、
「相手を納得させること」
でも、
「どちらが正しいか決めること」
でもないと思う。
お互いの考えを知る。
自分の考えも伝える。
相手の事情も知る。
自分の事情も伝える。
そのうえで、
「じゃあ、これからどうする?」
を考える。
それが話し合いなんじゃないかなと思う。
だから、話し合いをした結果、
「やっぱり意見は合わなかった」
でもいい。
それでも、
「相手はこう考えているんだ」
と分かるだけで意味はある。
話し合える人といると、関係は変わっていく
人間関係で大切なのは、
「一度も喧嘩しないこと」
ではないと思う。
意見が違っても話せること。
傷つけたら謝れること。
間違えたら認められること。
分からなければ聞けること。
相手の意見を聞いたうえで、自分の意見も言えること。
そして、
「どうしたらお互いに良くなるか」
を考えられること。
これができれば、意見が違っても関係は続けていける。
逆に、どれだけ好きでも、
話し合いができない。
問題が起きるたびに論点がズレる。
自分の非を認めない。
相手の話を聞かない。
そんな状態では、同じ問題を何度も繰り返してしまう。
「話し合える」ということは、相手を尊重しているということ
結局、話し合いって、
「私はあなたの話を聞く価値があると思っている」
「私は自分のこともあなたに分かってほしいと思っている」
という、お互いの意思表示なんだと思う。
だから私は、
意見が違わない人より、
意見が違ったときに話し合える人のほうが、一緒にいて安心する。
正解が同じじゃなくてもいい。
考え方が違ってもいい。
ただ、
「違うからこそ、話そう」
と思えること。
それが、人と人との関係を続けていくうえで、すごく大切なことなんじゃないかなと思う。
話し合いは、勝ち負けを決める場所じゃない。
相手を変えるための場所でもない。
お互いを理解して、
「これからどうするか」
を一緒に考えるための場所。
だから私は、
「話し合える人でいたい」と思うし、
「話し合おうとしてくれる人」と関わっていきたいと思っている。
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