「これをされて嫌だった」と伝えられた時に、

「ごめん、でもそんなつもりなくて……」

と、弁解してしまう時がある。

自分が相手に何か嫌なことをして、それが嫌だったと言われた時、謝罪の言葉の後に説明をしたくなる気持ちになるのだ。

自分としては、悪気があったわけではないことを分かってほしい。

そんな気持ちから、つい言葉を付け足してしまう。

ただ、その弁解は相手にとって「理由」ではなく、「言い訳」に聞こえてしまうことがある。

「傷つけるつもりはなかった」は、答えになっていない

例えば、相手から「傷ついた」と言われた時に、

「傷つけるつもりはなかった」

と回答がきたら、そもそも会話が噛み合っていない。

なぜなら、

「傷ついた」は、結果の話。

「傷つけるつもりはなかった」は、意図の話。

相手が伝えているのは、自分がどう感じたかということ。

それに対して、こちらが返しているのは、自分がどういうつもりだったかということ。

どちらも事実なのかもしれないけれど、話している内容が違うのだ。

相手が求めているのは、意図の説明ではない。
相手の立場になって考えることについて、別の角度からも書いています。 相手の立場になって考えるということ

自分がされて嫌だったことを理解してもらうことと、次からどうするのかということなのだと思う。

謝罪と説明は、分けて考えた方がいい

もちろん、説明をしたくなる気持ちも分かる。

自分の意図とは違う受け取られ方をした時や、誤解が生じている時には、きちんと説明したいと思うのは自然なことだ。

ただ、謝罪と説明を一緒にしてしまうと、うまく伝わらないことがある。

謝罪の後に説明、つまり自分を正当化するような言葉が続くことで、相手は「謝罪された」というよりも「反論された」という印象になってしまうのだ。

せっかく謝罪をしていても、その後の言葉によって、謝罪そのものが薄れてしまうこともある。

まずは、相手が嫌だったと感じたことを受け止める。

そのうえで、必要であれば自分の意図を説明すればいい。

順番が違うだけで、相手の受け取り方は大きく変わるのだと思う。

大切なのは、自分の正しさを伝えることではない

人と関わっていれば、自分の意図とは違う形で相手を傷つけてしまうこともある。

そんな時に、自分は悪くないと証明することばかりに意識が向いてしまうと、相手の気持ちを置き去りにしてしまう。

謝罪は、自分の意図を理解してもらうためのものではない。
正論だけでは人の気持ちに届かないことについても、書いています。 正論だけでは、人は救えない

相手がどう感じたのかを受け止め、自分の行動を振り返るためのものだと思う。

もちろん、相手の感じ方がすべて正しいというわけではないし、誤解があるなら説明することも必要だ。

ただ、相手の気持ちを理解することと、自分の意図を説明することは、どちらか一方しかできないものではない。

まず受け止める。その後に説明する。

たったそれだけのことでも、会話の噛み合い方は変わってくる。
話し合いとは何かについて、こちらでも考えてみました。 話し合いって、相手を言い負かすことじゃない

「そんなつもりじゃなかった」と伝える前に、「嫌な思いをさせてごめん」と、相手の気持ちに目を向けること。

謝り方ひとつで、相手との関係が変わることもある。

だからこそ、謝罪の言葉だけではなく、その後に続ける言葉も大切にしたいと思う。

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グル子

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