祖父が残した、たった一つの言葉。
私が唯一、心から甘えられた人
私が心の底から信用できて、甘えることができたのは祖父でした。
そんな祖父は、私が8歳の頃に亡くなっています。
複雑な家庭環境の中で、私が人間らしく感情を出しながら生きてこられたのは、短い時間ではあったけれど、祖父がありったけの愛情を与えてくれたからだと思っています。
祖父もまた、複雑な家庭で育った
祖父も複雑な家庭環境で育ちました。
祖父の父には愛人がいて、腹違いの兄弟もいました。
たくさんの経験をしてきた祖父だからこそ、人の痛みを理解し、厳しさと正しい優しさを持ち合わせた人だったのだと思います。
だから自然と周りには人が集まり、
「祖父に話を聞いてほしい。」
そう頼られる存在でした。
今も心に残る祖父の言葉
そんな祖父が残した言葉で、今もずっと心に残っている言葉があります。
「自分に厳しく、人に優しく。」
祖父が亡くなった今でも、この言葉だけは私の中にずっと残っています。
私は、その意味を履き違えていた
ただ、頑張り方を間違えてしまった私は、
「自分に厳しく。」
ではなく、
「自分を犠牲にしてまで、人に尽くす。」
そんな人間になってしまいました。
気付けば30代を前に、メンタルもやられていました(笑)
変わらない人に対しても、信じることをやめられない。
自分が傷ついても、
辛くても、
そのサインを見て見ぬふりをして、
人のために頑張ってしまう。
そして、人のために動いていないと、自分の価値を感じられない。
そんな癖までできてしまっていました。
人のために頑張り続けてしまうようになった背景には、家庭環境の影響もあったのかもしれません。 家庭環境は繰り返されるのか
家族から教えてもらった本当の意味
メンタルを崩した頃、家族に祖父の言葉の意味を聞いたことがあります。
すると返ってきたのは、
「おじいちゃん、変わらない人間にはちゃんと見切りをつけてたよ(笑)」
という言葉でした。
そして続けて、
「皆に優しくしてたわけじゃない。正しい優しさだった。」
そう教えてもらいました。
その時、ハッとしました。
祖父の言葉は、
私にとってお守りでもあった。
でも、いつしか
「こうしなければいけない。」
と、自分を縛る言葉にもなっていたのです。
人は、人に影響を与えながら生きている
この経験を通して思うことがあります。
人は、人と関わることで必ず相手に影響を与えています。
友人でも、
恋人でも、
家族でも、
子育てでも。
どんな関係でも、少なからず相手の人生に影響を与えています。
だから私は、特に子育てでは親が伝えた言葉は、とても大切だと思っています。
子供はその場では意味が分からなくても、
大人になって、
いろいろな経験をした時に、
「あの時言っていたのは、このことだったんだ。」
と思い出す瞬間がきっとあります。
親や大人が何気なくかけた言葉は、子どもの心に長く残ることがあります。 自己肯定感が低い人は、褒められるのが苦手?
言葉には責任がある
だからこそ、人は言葉を大切にしなければいけないと思います。
でも現実は、
意外と無責任に言葉を発している人も多い。
言葉って本当はすごく難しいものです。
話すことは、
相手のことを考えながらする行為なんじゃないかなと思っています。
私は、汚い言葉を吐くより、
綺麗な言葉で話せる人でいたい。
何かを伝える時は、
「この言葉は相手に何か影響を与えるかもしれない。」
そう思いながら話すようにしています。
もちろん、受け取り方は人それぞれだから難しいんですけどね(笑)
実際、私自身も相手の伝えたかった意図を勘違いして失敗することもあります(笑)
今は、この言葉をお守りにしている
今の私は、
祖父が残してくれた
「自分に厳しく、人に優しく。」
という言葉を、
昔とは少し違う意味で受け止めています。
自分を犠牲にすることではない。
誰にでも優しくすることでもない。
時には距離を置くことも、
見切りをつけることも、
相手のためであり、自分を守ることでもある。
そんな「正しい優しさ」を、少しずつ理解できるようになりました。
きっと今の私を見た祖父なら、
「やっと分かったか。」
なんて笑っているかもしれません。
いや、昔の私を見ていた祖父は、きっと冷や冷やしていたでしょう(笑)
これからも私は、この言葉をお守りとして、
自分にも、人にも、正しい優しさを持てる人でありたいと思っています。